根管治療のこだわり
01マイクロスコープを利用した精密根管治療
マイクロスコープは視野を約20倍まで拡大し、その中で、歯の根の治療を行っています。
1㎜単位の世界は肉眼では確認するのが困難です。
そこでマイクロスコープの拡大視野で治療をすることにより、治療の精度を高め難症例に対応しています。
02ラバーダムを使用し菌の再付着を防止
根管治療後の再感染を防ぐには、根管内が細菌による影響を受けない状態を作る必要があります。しかし、お口の中には常に数百種類の細菌が存在しており、治療中に唾液などを介して根管内に侵入する恐れがあります。
この細菌の再付着を防ぐのが、ラバーダムという専用のシートです。治療が必要な歯だけを露出させ、他の歯に細菌が飛び散ったり、患部に細菌が侵入したりするのを防ぎます。根管治療の成功率アップには欠かせないアイテムです。
03精度をあげるための専門的な治療器具
ファイルとは歯を細く掘削するためのドリルのような治療器具です。
当院ではファイルの中でもしなやかに曲がり、歯の神経に対応するNi-Ti(ニッケルチタン)ファイルを取り入れています。そのほかにも前述のマイクロスコープなど根管治療に対して専門的な設備を取り揃えています。
根管治療の流れ
根管治療と重要性
歯には根管と呼ばれる小さな管があり、内部には神経や血管が集まっています。内部は細かく枝分かれする複雑な構造をしており、根管の本数も症例によって異なる可能性もあります。むし歯や外傷により歯の神経が露出して細菌の影響を受けている場合は、抜歯を避ける手段として根管治療が欠かせません。
神経がすでに壊死している場合は、内部が細菌の影響を受けて汚染されている可能性があります。複数回の治療を通じて汚染物質を徹底的に取り除き、薬剤の充填と被せ物の製作を通じて、歯の形や機能の回復を目指します。
根管治療の流れについて
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Step1むし歯の除去
目視やレントゲン、検知液などを使ってむし歯の位置を確認し、専用の器具を使って隅々まで取り除きます。精密さにはこだわり、取り残しがないように丁寧な処置を心がけております。
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Step2神経を取る
歯を削り根管を露出させ、ファイルと呼ばれる器具を使って歯髄を取り除きます。取り残しがあると治療後に再感染する恐れがあり、時間をかけてしっかりと取り除きます。
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Step3根管を拡大する
患者様によって、根管の本数や内部の構造が異なります。木の枝のように細かく枝分かれしている場合もありますが、根管の外側を削って薬剤を埋めるための太く真っすぐに伸びる穴を確保します。
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Step4根の清掃・消毒
根管内部の汚染物質を取り除き、歯の内部の細菌量を徹底的に減らします。汚染物質を取り除いた後は、薬剤を用いて根管内部を清掃・消毒し、細菌の影響を受けにくい状態を作り上げていきます。
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Step5根管を充填
清掃後に根管内部を菌の侵入を防ぐため薬剤で満たして密封し、治療後の再感染を防ぎます。少しでも隙間があると、細菌が侵入する可能性があり、細心の注意を払った処置を心がけております。
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Step6歯の土台を入れ、被せ物を設置
むし歯の進行などにより歯が弱くなっているときは、銀合金製のメタルコアやプラスチック製のレジンコアを使用し、歯の土台部分を作ります。土台を設置した後に、製作した被せ物を取り付けて調整を加え、異常がなければ治療完了です。
お悩み別の根管治療
Case 01前歯の根管治療をしたい
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Q
患者様のお悩み
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お口の中全体で修復物が多く、前歯は変色し、さらに中心から歯軸がずれています。
前歯の部分に病変があり、これを処置、綺麗に仕上げてほしい。
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A
当院からの提案
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まず歯をラバーダムで防湿をして、根管治療。
そののち、歯の状態を加味して、ダイレクトボンディングで美しく仕上げました。
かなりの時間を要しましたので、通常の治療というより歯を残すための一つの手段とお考え下さい。
※自費での治療になります。かみ合わせの状態や、残っている歯の量、さまざまな条件で治療方法は変わることをご了承ください。
Case 02根管治療がなかなか終わらない
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Q
患者様のお悩み
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歯の神経部分までむし歯が進行してしまいました。
むし歯のある部分を取り除いてくれるように来院しましたが、治療後も歯の痛みが引かず、治療も何度か受けていますが、なかなか終わりません。
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A
当院からの提案
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痛みが引かない、根管治療が終わらないということは治療の精密さへの問題や再感染を起こしている可能性があります。
根管治療の基本は「神経をしっかりきれいに取り除いて、その空間を埋める」「感染した部分をきれいに取り除いて、その空間を埋める」ということです。そこで、当院では以下のような根管治療を行っています。
- ラバーダムの防湿(唾液からの菌の再付着を防止)
- マイクロスコープの使用(拡大視野下の治療が可能)
- Ni-Tiファイルの使用(精密な治療器具)…など
こういった治療を行えるのは、当院が根管治療を専門的に行う歯科医院だからです。
精度の高い根管治療を行うことが出来れば、再発を抑制し、治療後も安定してきます。
根管治療の症例
大きな病変が出来ている大臼歯の根管治療
Before
After
年齢 | 58歳 |
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性別 | 女性 |
治療期間 | 約3カ月(冠除去~根管治療治療3回、その他3回) |
治療方法 | マイクロスコープを使用した根管治療、レジン築造、e-maxクラウン |
治療費用 | 約40万 |
メリット | マイクロスコープ下で根管治療治療をする事により、感染源の取り残しが極力少なくなります。治療回数を少なくすることが出来ます。ラバーダム防湿下でコアの築造、クラウンのセットをしているので、歯が汚染されない状態で冠を入れる事が出来ます。 |
デメリット | 治療費用は高額になります。一回の治療は1~1.5時間かかります。 |
よくある質問
マイクロスコープ精密治療・根管治療について
- マイクロスコープを使うことで、むし歯の再発が起こりにくいというのはなぜですか?
- マイクロスコープなら、肉眼やルーペよりも患部を大きく拡大できます。さらに、スコープに取り付けられたライトの明るさにより、ユニットのライトでは照らしきれなかった箇所も見えるようになりました。むし歯の取り残しが減り、勘を頼りにしがちだった細かい処置も精密にできるので、むし歯の再発を抑えられるのです。
- 他の歯科医院で抜歯するしかないと言われたのですが、残すことは可能ですか?
- 歯の状態によりますが、残せる可能性もあります。当院では充実した検査機器を取り揃え、検査結果をもとにマイクロスコープを用いた根管治療を行っております。精密さにこだわり、ご自身の歯をできるだけ残すことを考えた治療を心がけておりますので、ご安心ください。
- 治療中や治療後に痛みを感じますか?
- 神経を取るときは麻酔を使用するため、治療中の痛みは殆どありません。再治療の場合、麻酔は基本的にはしませんが、痛みが出る場合もあるため、その際には麻酔を行います。稀に麻酔が効かない体質の方 で痛みを感じる場合がありますが、不安な場合は事前にご相談ください。治療後に痛 みがある場合は鎮痛剤を処方いたしますので、痛みが出た際に服用してください。
- 治療の回数はどれくらいになりますか?
- 歯の根が細菌に感染していなければ、前歯では、1回で通常は治療が完了しますが奥歯では、2~3回、感染してい る場合は、2~3回ほど通院する必要性があります。再治療の場合、根の状態が悪い場合、もう少しかかる場合もあります。
- 治療にかかる時間はどのくらいですか?
- おおよそ60~90分くらいになります。
- 費用はどれくらいかかりますか?
- 状況によって金額が異なってきますので、お問い合わせ下さい。
- 健康保険は適用できますか?
- 申し訳ありませんが、自費診療のみの診療とさせて頂いております。予めご了承くださいませ。
- 生活上で注意することはありますか?
- できるだけ、治療部位で硬いものを噛むのはお控えください。又、治療の間隔をあけずにご来院ください。
- そもそもどうして歯の神経を取らないといけないのでしょうか?
- 全て私たちの歯には神経が通っています。神経は専門用語で「歯髄」と呼ばれています。神経は、痛みを感じることで「免疫機能」「防御機能」などで歯を中から丈夫にする機能があります。歯を長く使っていくには、神経が生きていることは非常に重要です。
当院では神経を残す治療も行っており、マイクロスコープや新しい薬剤の開発により、深い虫歯でも多くの神経が残せるようになりました。ですが、虫歯が大きく進行して神経に達してしまっている場合は、神経を残してしまうと腐っていき、歯の周りの骨に炎症を起こし、痛みや腫れを伴う場合がありますので、そうならないように神経除去し、根の中を消毒して綺麗な状態にする治療が必要になります。
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- 当院は以下の地域から幅広く、
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